絶対に期待に応えなければ!

絶対に期待に応えなけば!という気持ちが強いと自分にプレッシャーをかけてしまうことがあります。うまくいった場合良い心理状態でいられますがうまくいかないとイライラがつのり練習でできていたことが出来なくなります。怒りの感情がやる気に火をつけると良いのですが、あきらめの気持ちが強くなると体がいつものように動かなくなります。スポーツの場面では、何度もピンチが訪れ誰もがうまく切り抜けられるわけではありません。しかしメンタルをコントロールできる人は、ピンチを上手く切り抜けチャンスに変えます。

 

メンタル・タフネスのトレーニングで知られるジム レーヤ(James E. Loehr)氏は、困難な状況下でストレスにうまく対処し、力を最大限に発揮する方法でトップ・アスリートたちを栄光へと導いた心理学の権威で著書「メンタル・タフネス―勝ち抜く「精神力」を手に入れる」 の中で予期せぬトラブルが起こったとき、精神がタフでなければ打ち勝つことはできないと書いています。ジム レーヤ(James E. Loehr)氏によるとスポーツをする場面での感情は、大きく分けて4つだそうです。

 

  1. あきらめの感情
  2. 怒りの感情
  3. 不安の感情
  4. 挑戦の感情

 

短気は、損気といいますが4つの感情が支配します。クルム伊達が、テニスの試合中日本の観客が試合中ため息をつくことにイライラを募らせ叫んだことがありました。
ブログにもため息が聞こえるとやる気が失せると書いたにもかかわらず勝負が、かかった大事な場面で観客席から聞こえてくる「ああ」にむかって「シャラップため息ばかり」と甲高い声で一喝したことがありました。しかし怒りの感情からコントロールを失いサマンサ・ストーサーに敗れました。ゴルフの石川遼もカメラのシャッター音にイライラを募らせにらみをきかせたこともあります。

 

怒りの感情をうまくコントロールできないと筋肉が、硬くなり動作が変わります。普段しないミスにつながり負けてしまう・・怒りの感情は、うまくコントロールしなければいけません。意外にも感情を表に出さないポーカーフェイス(Poker face)の選手の方がうまくいくことが多いようです。福原愛選手は、もともと泣き虫愛ちゃんとして知られる彼女。サーというかけ声や気合いは、彼女のトレードマークでしたが感情を出し過ぎて失敗することも多くなり以来ポーカーフェイスで感情を表に出さないことを意識しスランプを脱したことがあります。怒りの感情挑戦する感情あきらめの感情不安の感情は、どんなアスリートにも見られるものですがあえて意識して顔に出さないことでメンタルが強くなる場合もあります。

感情をコントロールする4つの方法

怒りあきらめ不安これらの感情は、どんなアスリートにもあります。そして簡単に感情をコントロールすることは、難しいものです。ただ対処法が、ないわけでは、ありません。

 

感情をコントロールするには、まず姿勢を正すことです。姿勢を正すと文字通り地に足がつくことで背筋が伸びてきます。おへそにしっかり力を入れて経つことでしだいに呼吸が整ってきます。2つめは、呼吸をゆっくりすることです。当たり前ですが息をゆっくりはくと自然に息を吸いたくなります。吸ってはいて吸ってはいてを繰り返すことで自律神経を操りコントロールすることができます。緊張した時にゆっくり深呼吸すると落ち着きを取り戻すことができます。あがりやすい人緊張しやすい人は、いるものです。緊張やプレッシャーに弱いと大事な場面で失敗します。平常心を取り戻す深呼吸は、誰でも簡単にできるので実践したいものです。感情をコントロールする3つ目は、言葉です。言葉は、応援する人試合に出る本人、指示指導にあたる監督などから発せられます。

 

例えば、スタートに集中できないBくんに対し「去年みたいに出遅れないでね」という余分なヒトコトは、不要。本人も「僕は、去年出遅れた本番に失敗しやすいんだ」というマイナスな思いがかけめぐり緊張し今年も失敗してしまうかもしれません。ネガティブな言葉マイナスな言語は、スポーツのパフォーマンスを落としてしまいます。

 

4つ目は、表情です。苦しいときピンチの時笑顔が出る・・これは、大事なことです。2011年のFIFA女子ワールドカップ佐々木監督率いるなでしこジャパン世界ランク1位のアメリカに2対2に。延長戦でも決着がつかず、PK戦に持ち込みました。PK戦の直前円陣を組んで笑う監督とチームメイト。PKが苦手な沢穂希は、OKをはずしてノリさんにお願いし10番目にしたそのやり取りに思わず笑顔になるチームメイトと監督。結局緊張で顔がひきつるアメリカを下し優勝したなでしこたち。苦しいときの笑顔は、アスリートたちにとって大事なポイントなのかもしれません。